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8月13日

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先日、私の卒業した高校の美術教師を現在担当されている先輩から連絡を頂きました。「土屋くんの高校時代の絵が美術室に残っているよ」と。

自分でも描いたことすら忘れていた作品で、どんな絵なのか想像がつきませんでしたが、稚拙な作品であろうことは間違いないので、

早急に回収しなければ、と、連絡を戴いたその日、20数年ぶりで母校を訪れました。

空き地だったはずのところに工場が建っていたり、周辺の環境は多少変わっていましたが、母校の校舎は20数年前のままの趣きで、

高校時代の自分の記憶の中へ懐かしく逆戻りできるかと思いきや、すでに夏休みに入っていた学校の敷地内では、運動部の生徒たちが練習中で、

学校の敷地内に闖入していく変な風貌の私にも「こんちわー」と、次々とランニングしながら元気に挨拶をしていく生徒たちの素朴さに面食らいました。

「まぶしすぎる・・・。」

自分が20数年前に戻れるどころか、私がこの学校を卒業してから20数年をどのように過ごしてきたかを現役の高校生たちに問われたようで、

恥ずかしく、懐かしむ余裕もなく、(すでに先輩が事務室に預けてくださっていた)作品を回収すると、10分と校内に滞在せずに帰途につきました。

「間違っても私のような人生を送る大人になってはいけないよ・・・。」とつぶやきながら。